飯田さん、貴方の言うことは良く分かるナリ。でもな…
(『アナザヘヴン』)
そもそも映画とドラマの連動というあたりからして、うさん臭さが漂ってるナリよ。 にもかかわらず我輩が足を運んだのは、今のところドラマの方が結構面白いのと、 久しぶりに飯田さんの手掛けた劇場用作品が観たくなったからナリ。結果は…何か 予想とは別の意味で楽しんでしまったナリね。もちろん今回もある意味では不満たら たらナリが、200円引きの分と思えば(我輩は割引券を持っていたナリ(笑))腹も立たないナリよ。 公開前の宣伝、雑誌の情報からでは猟奇殺人云々が強調されてたナリし、R指定 までくらってしまっているからには、「きっとすごく怖いかグロい映像に違いない」と観 に行く人は期待する筈ナリよ。で、そのつもりで観ると、ある種の肩すかしを食わされた ような気分になるナリ。もちろん、ちゃんと猟奇殺人は起きるし、グロいシーンもあるこ とにはあるナリが、それでいて原田&江口演ずる刑事コンビの、トボけたやりとりの方 が印象に残るのはどうしてナリか。ドラマ版に比べてシリアスタッチと聞いていたので、 正直こんなに笑えるとは思わなかったナリよ。人によってはそういった「笑い」が、 話の流れと噛み合っていないと感じるかもしれないナリ。(我輩自身はこのノリ嫌いで はないナリ)その辺の「期待していたものとのズレ」までが監督の計算というか狙いだ とすれば逆に凄い…かもしれないナリが。 とりあえずは与えられたものを楽しむナリとしても、我輩にとって心からノれたのは 中盤までかもしれないナリ。朝子に「ナニカ」が乗り移った辺りから、展開が緩やかに なっていくのはラブロマンスの部分だからナリか?だとしても、もうひと波乱くらいあっ た方がよかったと思うナリよ。オチはあれでいいとして、美奈に殺されかけるとか、もう ちょっと乱暴な形で「ナニカ」に抵抗する描写とか、朝子自身にもっと緊迫した展開を加 えておいてくれれば、ラストで素直に泣けたかもしれんのに…と残念でならないナリよ。 それと、ラブシーンあそこで入れる必要あるナリか?朝子が「ナニカ」を自分から出さな いように、マナブに乗り移らせないように苦しんでて、マナブは彼女を救おうとする、そ れだけでも十分「ラブ」は表現できると思うナリけど。まあ、でも同じように純愛とホラー の融合を狙って大失敗した『パラサイト・イヴ』のことを思えばナンボかマシ、ナリよ(は っ…べ、別に我輩は落合監督にケンカを売っているわけでは無いナリ〜(^^;))でも朝子 役の市川実和子は良かったナリね〜♪絵ヅラっとしては我輩、バスルームのシーンが好きナリよ。 しかし、この映画の見所はなんといっても、キまくりドビまくりの柏原祟に尽きる! と我輩は思うナリ。『沙粧妙子』やなんかで多少アブない役はやったみたいナリが、こ こまで激しいのは初めてとは以外ナリね。監督は「格好良く撮ってやるから」と口説き 落としたらしいナリ…(か、格好良い…ナリ…か?!(ドキドキ))それにしても飯田監督は どうやら倒錯的な匂いがお好きらしいナリね。『NIGHT HEAD』のトヨエツ&武田コ ンビ然り、『沙粧妙子 帰還の挨拶』ですら浅野温子&中谷美紀のキスシーン?があっ たナリ。今回も例外にもれず、カッシーがかましてくれたナリよ…。大体マナブ役の 江口洋介からして、どこか中性的な雰囲気を醸し出しているナリからねえ…。たった あれだけなのに妙に印象に残ってしまったナリ(笑)以上の点から考察するに、この 映画を楽しめるのは大きく分けて以下の人に限られそうナリ(あくまで我輩の独断と偏見ナリよ)
おお!3以外ほぼ当てはまるナリよ!(大笑い)そうナリかー…それなら、そろそ ろ結論に行くナリ。とりあえず『アナザヘヴン』は「ギャ〜怖い〜!」てな映画ではな いので、そういうのを期待しないで観ればそれなりに面白い作品ナリ。でも脚本はド ラマの方が良く出来てる(気がする…だって全部観たわけじゃないし(笑))から、別 に映画観なくても原作とかドラマだけで十分楽しめるのではないかと我輩は思うナリよ。おしまい。 追記:何だかんだ言って、我輩もメディアの戦略に乗せられてるナリねぇ…いいけど、別に。 |